脳科学から考える苦しみの本質とその向き合い方
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人間、生きていれば苦しみから逃げることは出来ない。

食わずにいれば腹が減るし、一人でいれば人恋しくなる。

この程度であれば冷蔵庫を開けたり、SNSでもいじればよい。

しかし、世の中には手の打ちどころがない苦しみもある。

例えば、それは自分や家族の深刻な病気やトラブルかも知れない。

ちょっとやそっと努力したところで、幸せなあの時には決してもどれない、そんな種類の苦しみがある。

ではこのような苦しみは脳科学的にはどのように考えられるのだろうか。

脳の本質は予測することである。

上司にこう喋ればこんな反応が戻って来る、風邪気味であっても、しっかり寝ればどうにかなる。

脳は膨大な数の予測パターンを抱え込んで、その都度その都度予測に従って、感じ、動く(音楽を聞いていて、次はサビが来るな、というのも予測の一つだ)。

ちょっとしたトラブルが起こると、脳はその予測機能を発揮してどうにか対処しようとする。

その予測が外れてうまく行かなかったときには、予測をブラッシュアップして、次の機会に対処する。

しかしである。

どんな予測を立てたとて、全くうまく行かないし、予測の立てようがないということもある。

配偶者の不倫がとまらない、子供が部屋から出てこない、会社の資金繰りはどうにもならない、そんな状況である。

このようなとき、脳の予測コストは無限に跳ね上がる。

打ち手がない、先が見えない、しかし何かをしなければいけない。

予測できないものを予測しなければいけないとき、脳は悲鳴を上げる。それが苦しみという現象ではないのだろうか。

このようなとき、私たちはどうすればいいのだろうか。

いいきってしまえば、予測をやめることである。

より大きなものにすべてを委ね、ただ静かにそこで待つ。

そのような態度は古来から「祈り」という形で存在し続けたのではないだろうか。

苦しみの本質は予測コストの無限増大であり、その解消方法は予測することをやめることである。

予測をやめてどうなるか。

それでも世界は回り続ける。

そして今までとは別の形で世界はあなたとつながり直す。それはどんなものかは神のみぞ知る、といったところだろう。

未来は常に斜め上からやってくる。

困ったときには予測をやめ、大きなものに身を委ねてもいいのかもしれない。

ホモ・ルーデンス(遊ぶヒト)ならぬホモ・オーランス(祈るヒト)だろう。

予測を止めて、静かに手を合わせるのが苦しみへの向かい合い方だと思うのだが、どうだろう。

興味のある方は以下の記事を覗いてほしい。

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