社会性 人はなぜいじめるのか?動物生態学から考える いじめはなぜ起きるのか?動物生態学・進化心理学の視点から、閉鎖環境・序列化・脳内ホルモン(テストステロン・オキシトシン・ドーパミン)の役割を解説。人間に組み込まれた攻撃性のメカニズムと、それを乗り越える可能性を探る。... 2025年10月11日 佐藤洋平
エッセイ 保育園の運動会で考える:ストイックな人間はなぜ泣かないのか? トンビが鷹を生むという話でもないが、末っ子が保育園のかけっこで一位を取ったときには、本当に驚いた。 万年ビリッケツだった私の息子が、先頭でテープを切った。思わず涙がこみ上げそうになった。 だが運動会の後半、息子は別の涙を流すことになる。リレーのアンカーを任されたものの、一位を逃してしまったのだ。 表彰式で、悔し涙を必死... 2025年9月27日 佐藤洋平
社会性 【泣かない人生は幸せなのか?】 「私は泣いたことがない♪」などと書き出せば歳が知れるが、比較的泣くことの少ない人生だった。 では幸せだったかというとそういうわけではない。 世の中に不幸偏差値のようなものがあればMARCHくらいのレベルだったのではないだろうか。ずば抜けて不幸な訳では無いがそこそこハイレベルな不幸である。けれども涙に暮れた人生だった、と... 2025年9月19日 佐藤洋平
社会性 サイコパス脳科学心理学 サイコパスとためらいの脳科学 サイコパスの本質を探りながら、「ためらい」や「共感性」、抽象的思考といった人間らしさについて考察します。見えない世界を感じ取ることが人間らしさの鍵なのか──心理や哲学の視点から深掘りするエッセイです。... 2025年8月31日 佐藤洋平
社会性 面白さの正体 – なぜ私たちは笑うのか はじめに 昔のバラエティ番組を見返していると、今では笑えない場面に出くわすことがある。体型や容姿をネタにして笑いを取る芸人、失敗を延々とからかう演出。当時は爆笑していたのに、今見ると「これはちょっと...」と眉をひそめてしまう。 なぜ同じ映像なのに、昔は面白くて今は面白くないのだろう。笑いとは一体何なのか。何が面白くて... 2025年7月26日 佐藤洋平
社会性 操作か、それとも助力か?――ナッジの哲学的議論 はじめに 朝、SNSを開くと「あなたに最適なニュースを選びました」と提示される記事一覧。それをクリックするのは、果たして自分の意思だろうか、それともアルゴリズムの誘導のままなのか。こうした場面は、ほんの些細な気づきかもしれないが、実はナッジの哲学的核心を映し出している。 ナッジは人々の行動を後押しする手法でありながら、... 2025年6月20日 佐藤洋平
社会性 そっと背中を押す科学――ナッジが変える私たちの選択 はじめに 朝起きてスマートフォンを手に取ると、健康アプリが「今日はあと1000歩多く歩いてみませんか?」と勧めてくる。これはわずかな促しにすぎないが、無意識のうちに「やってみようか」という気にさせる力をもっている。こうしたささやかな誘導は、政治や経済、そして私たちの保健行動など、多くの場面で利用されている。いわゆる「ナ... 2025年6月7日 佐藤洋平
社会性 「幸せ」は測れるのか?──幸福の測定とその意義 はじめに 「幸せになりたい」という望みは、私たちがごく自然に抱く願いです。しかし、その「幸せ」とはいったい何なのか。これを言葉で定義することは容易ではありません。さらに、「幸せ」を科学的に扱うとなると、いっそうハードルが高そうに思えます。 ところが近年の心理学や関連する学問分野では、人間が感じる「幸福感」を何とかして測... 2025年4月12日 佐藤洋平
社会性 幸福と哲学――徳から考える―― はじめに 「人はなぜ幸せを求めるのか?」と聞かれたら、多くの人が「幸福になりたいのは当たり前」と答えるでしょう。でも、いざ「そもそも『幸せ』って何?」と問われると、答えに窮してしまうかもしれません。私たちは、より良い暮らしや心地よい感情を求める一方で、「本当にこれが幸せなのか?」と迷うことがあります。 古代ギリシアの哲... 2025年4月5日 佐藤洋平
社会性 飽きるのは悪いこと? ー 脳と進化が教える“やる気の仕組み” はじめに:飽きはなぜやって来るのか? 熱心に取り組んでいた学習や仕事でも、ある段階に差しかかると「もう飽きた」「やる気が出ない」と感じてしまう瞬間があります。最初は「こんなに成果が出るなんて!」とワクワクしていたのに、いつのまにか退屈になってしまう。自分の根気が足りないのかと落ち込む方もいるかもしれません。 しかし脳科... 2025年2月21日 佐藤洋平