エッセイ
エッセイの記事一覧
はじめに 人間が社会で生きていく上では、相手の心を理解することが欠かせません。その土台となるのが、人間が持つ共感能力です。この共感能力には、ミラーニューロンネットワークと呼ばれる脳の仕組みが関わっていると考えられています。しかし、この学説にはいくつかの疑問も提起されています。今回の記事では、その疑問点について詳しく掘り...
はじめに 「アイデンティティ」という言葉は、どこか掴み所がない。 漢字で書けば「自我同一性」であるし、わかり易い言葉で書けば「自分が自分である感じ」である。これでは当たり前過ぎてなんのことだか分からない。 とはいえ、アイデンティティは人間を理解するうえで中核的な概念で、これを確立することが充実した人生や幸福へとつながる...
はじめに マシュマロ実験という有名な実験がある。 これは小さな子供にマシュマロが1個乗ったお皿を見せて、「15分食べずに我慢できたら2個あげるよ」といった後、どのような行動をするかを調べるものである。興味深いことに、このマシュマロ実験で15分我慢できた子は、高校になった時の成績も良好で、中年になった時の健康状態や経済状...
はじめに 「正義感」というのは、人間が持つ感情の一種で、社会のルールや公平さに反することに対して怒りや不快感を覚えるものである。この感情は悪いものとは言えないが、場合によっては暴力や非倫理的な行為につながることもある。では、この正義感とはいったいどのようなものなのだろうか。この記事では、心理学の観点から正義の概念や測定...
はじめに 人間、生きていると色んな感情を経験することになりますが、その中でも扱いに難しいものに憎しみがあります。憎しみは炭火のように心の奥深くで燃え続け、時に自分や他人の人生を燃やし尽くしてしまうこともあります。しかしこの憎しみとは脳科学的にはどのようなものとして考えられるのでしょうか。今回の記事では、この憎しみと関連...
はじめに 「他人に厳しく自分に甘い」という言葉もあるが、あなたは他人に対してどれくらい寛容だろうか。自分自身は寛容だと思っていても、それは単に思い込みである可能性もある。実際、自分の能力を自己評価させると、大多数の人は自分は平均以上だと答えるような話もある。寛容さは社会性の基盤であり、人間を評価する上で大事な物差しにな...
はじめに 人間は一人では生きられないとも言いますが、たしかに人間は哺乳類の中でもとりわけ社会性が高い動物です。この社会性の根っこにあるのが絆と呼ばれる感情です。根源的なものとしては母子の絆がありますし、家族の絆、地域の絆、同期の絆などもあります。こういった絆を育むホルモンとしてオキシトシンというものがあります。今回の記...
はじめに 形のないものを考えるのが趣味である。特に幸せや倫理と言ったテーマは大好物で、暇さえあれば、息子相手に議論をふっかけている。しかし幸せとは一体何なのだろうか。幸福論は数多くあるが納得できる答えに当たったことはない。今回の記事では、様々な幸福研究を取り上げる。具体的には、仕事や結婚、文化、知能、遺伝子、社会資本を...
はじめに 人間固有の欲求として承認欲求がある。子供であれば脚が速いこと、大人であれば仕事ができることが承認欲求を満たす上で重要な要素になる。仕事のできる人は与えられたタスクをスマートにやり遂げるが、そこに関わるのが実行機能である。では、この実行機能とは脳科学的にはどのようなものなのだろうか。今回の記事では実行機能に関わ...
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自己紹介
佐藤 洋平
脳科学専門のコンサルティング・レポート作成を手掛けるオフィスワンダリングマインド代表。 寄稿数3,000本超、登録者12,000人超を誇る日本最大の脳科学ブログ 『脳科学 心理学 リハビリテーション』管理人。
筑波大学国際関係学部卒業後、現在、富山大学大学院医学博士課程にて心と身体の関係についての研究に従事。
専門は認知・情動・コミュニケーションに関わる脳機能についての分野。「ヒトとはなにか?」をライフテーマに脳科学、心理学、社会学から多面的に考察。
現在、日米における脳科学の知識普及を目的に『What is Man?ー脳科学、心理学、 たまに哲学ー』、『Pondering Brain』の運営、執筆を行う。
筑波大学国際関係学部卒業後、現在、富山大学大学院医学博士課程にて心と身体の関係についての研究に従事。
専門は認知・情動・コミュニケーションに関わる脳機能についての分野。「ヒトとはなにか?」をライフテーマに脳科学、心理学、社会学から多面的に考察。
現在、日米における脳科学の知識普及を目的に『What is Man?ー脳科学、心理学、 たまに哲学ー』、『Pondering Brain』の運営、執筆を行う。
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