心理学の記事一覧
はじめに 私たちは普段、自分という存在を当たり前のように意識しています。しかし、この「自分」とは実際何なのでしょうか。 多くの人は、自分を「今ここにいる身体と心」として認識しています。机や椅子といった物体や、周囲の人々とは明確に区別された、独立した存在としての「私」です。 ところが興味深いことに、時として私たちは、この...
はじめに 私達は生まれながらにして平等を求める生き物だ。 子供は物心がつく頃から「ズルい」という言葉を使い始める。この傾向は大人になっても変わらない。会社員なら、同期が自分より少しでも高い給料をもらっていれば、我慢ならないだろう。誰かが抜け駆けして得をしていれば、妬みや批判の対象になることもある。 では、なぜ我々はこれ...
はじめに 人間には助け合う心がある。困っている人がいれば手を貸し、余っているものがあれば分け与えることもある。この助け合いの心は心理学では「互恵性」と呼ばれるが、人間の互恵性は他の動物と比べて一線を画している。なぜならヒトは自分に余裕がないときでも仲間を大事にしようとするからだ。 例えば、ヒトは身銭を切って人助けをする...
はじめに 人間、生きていくためには相手の心を読む必要がある。 無論、相手の心は、その顔にデカデカと書いてあるわけではない。ちょっとした仕草や、性格、状況、様々なものを考えて探り出すものである。 このように相手の心を割り出す能力は心理学分野では「心の理論」と呼ばれている。この記事では、この「心の理論」の基盤となる脳の仕組...
はじめに 人間は「助け合う」能力が非常に高い。この助け合いの心があったからこそ、太古の昔はマンモスを仕留めることができただろうし、大災害にあったときにも生き延びてくることができたのだろう。 しかし、この助け合いの心は心理学的にはどのようなものなのだろうか。本稿ではヒトとチンパンジーとの違いに着目してこれを考えてみたい。...
はじめに 「私とはなにか?」というのは考えてみれば、なかなか難しい。 私は様々な言葉で定義できる。私は優しい、私は日本人である、私は父親である、私は・・・と延々と続いていくが、こういった一揃いの信念は「アイデンティティ」と呼ばれる。しかし、このアイデンティティは脳科学的にはどのように説明できるのだろうか。またこれは私達...
はじめに 「アイデンティティ」という言葉は、どこか掴み所がない。 漢字で書けば「自我同一性」であるし、わかり易い言葉で書けば「自分が自分である感じ」である。これでは当たり前過ぎてなんのことだか分からない。 とはいえ、アイデンティティは人間を理解するうえで中核的な概念で、これを確立することが充実した人生や幸福へとつながる...
はじめに 人は社会的な動物である。 社会を離れ、独りで生きていくのは難しい。 確かに、インターネットの発展により、他人に頼らずに生活することは可能になった。しかし、人の心は孤独に耐えられるようには作られていない。心理学の観点から見ると、人間には「所属欲求」があることが知られている。この欲求は、社会のどこかとつながってい...
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自己紹介
佐藤 洋平
脳科学専門のコンサルティング・レポート作成を手掛けるオフィスワンダリングマインド代表。 寄稿数3,000本超、登録者12,000人超を誇る日本最大の脳科学ブログ 『脳科学 心理学 リハビリテーション』管理人。
筑波大学国際関係学部卒業後、現在、富山大学大学院医学博士課程にて心と身体の関係についての研究に従事。
専門は認知・情動・コミュニケーションに関わる脳機能についての分野。「ヒトとはなにか?」をライフテーマに脳科学、心理学、社会学から多面的に考察。
現在、日米における脳科学の知識普及を目的に『What is Man?ー脳科学、心理学、 たまに哲学ー』、『Pondering Brain』の運営、執筆を行う。
筑波大学国際関係学部卒業後、現在、富山大学大学院医学博士課程にて心と身体の関係についての研究に従事。
専門は認知・情動・コミュニケーションに関わる脳機能についての分野。「ヒトとはなにか?」をライフテーマに脳科学、心理学、社会学から多面的に考察。
現在、日米における脳科学の知識普及を目的に『What is Man?ー脳科学、心理学、 たまに哲学ー』、『Pondering Brain』の運営、執筆を行う。
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