社会性 サイコパス脳科学心理学 サイコパスとためらいの脳科学 サイコパスの本質を探りながら、「ためらい」や「共感性」、抽象的思考といった人間らしさについて考察します。見えない世界を感じ取ることが人間らしさの鍵なのか──心理や哲学の視点から深掘りするエッセイです。... 2025年8月31日 佐藤洋平
社会性 性格は脳のどこにあるのか?ビッグファイブと脳科学で読み解く はじめに 人の性格は脳のどこで作られているのか。「ここが外向性の場所だ」「あそこが誠実性の中心だ」といった単純な話ではない。しかし、近年の脳科学の研究から、性格と脳にはつながりがあることが少しずつ見えてきている。 その鍵となるのがビッグファイブ理論である。これは性格を5つの特性で表す方法だ。 外向性:人と関わることを好... 2025年8月30日 佐藤洋平
脳科学 精神疾患は突然やってくる?実は「性格の地形」が関わっている 性格と精神疾患の関係を最新レビューで整理。うつ・不安・統合失調症・OCDに共通と相違の"性格プロファイル"は何か。臨床の示唆も。... 2025年8月22日 佐藤洋平
社会性 面白さの正体 – なぜ私たちは笑うのか はじめに 昔のバラエティ番組を見返していると、今では笑えない場面に出くわすことがある。体型や容姿をネタにして笑いを取る芸人、失敗を延々とからかう演出。当時は爆笑していたのに、今見ると「これはちょっと...」と眉をひそめてしまう。 なぜ同じ映像なのに、昔は面白くて今は面白くないのだろう。笑いとは一体何なのか。何が面白くて... 2025年7月26日 佐藤洋平
社会性 笑いの力 – 体に起こる驚きの変化 はじめに 電車で隣に座った人がスマホで動画を見ている。突然その人が「プッ」と吹き出し、慌てて口を押さえた。こちらまでつられて笑いそうになる。笑いには確かに人から人へと伝わる不思議な力がある。 「笑う門には福来る」という言葉があるが、これは単なる気休めなのだろうか。最近の研究では、笑いがホルモンや血管、免疫システムにまで... 2025年7月18日 佐藤洋平
社会性 笑いの進化史 ――チンパンジーから現代人まで はじめに 日曜の動物園でのことだ。チンパンジーの子どもがほうきを奪って逃げる。追いかける飼育員、響く「ククク…」という低い息づかい。ガラスのこちら側で吹き出した私たちと、向こうで揺れる黒い肩。進化の歳月は、この笑い声を分け隔てたのか、それとも繋いだのか。 仕事帰りに動画サイトを開けば、人間も同じように笑いに転げ回る。「... 2025年7月4日 佐藤洋平
社会性 神経生理学から見るナッジ――二重過程モデルと脳内メカニズム はじめに 朝の通勤電車で、ふと目にしたポスターに描かれた「多くの人がすでに始めています」という文言。気がつけば自分も同じ行動を取ろうとしている。こうしたちょっとした誘導、いわゆる「ナッジ」は、私たちの日常にどれほど入り込んでいるのだろうか。 前回までのエッセイで紹介したように、ナッジは行動経済学や心理学の知見に基づき、... 2025年6月28日 佐藤洋平
社会性 深まる絆の生理学~長く続く愛情を支えるホルモンの話~ はじめに 前回は恋愛初期に起こる胸の高まりや感情の揺れをもたらすホルモンについて話した。ドーパミンによる強い欲求、セロトニン低下が引き起こす不安定さ、そしてアドレナリンによる興奮感――これらは恋愛の初期段階の特徴だ。 しかし、人間関係が長続きするには、こうした熱狂だけでは不十分だ。恋愛の熱が冷め、安定した関係に変わる過... 2025年5月24日 佐藤洋平
社会性 恋愛感情の生理学~感情を揺さぶるホルモンの話~ はじめに 恋に落ちた経験はあるだろうか。胸がドキドキして、つい相手のことばかり考えてしまう。こうした感覚には実はちゃんとした生理学的な理由がある。生理学とは人間の身体の仕組みを研究する学問だ。例えば血圧が上がる理由、お腹が空く理由、そして恋をすると少し冷静でいられなくなる理由まで説明できる。 私たちの身体では、「ホルモ... 2025年5月17日 佐藤洋平
社会性 恋する本能:進化論で読み解く愛の三重奏 はじめに 愛というものは、古くは神話や文学のなかで神秘的かつドラマチックに描かれてきた。しかし、長い進化の歴史を踏まえると、愛には「生き延びて子孫を残す」という目的に沿った合理的なしくみが隠されていると考えられる。本稿では、進化論の基本である「適者生存」を出発点に、進化心理学の視点から愛の成り立ちを探ってみたい。 進化... 2025年5月10日 佐藤洋平