
エッセイの記事一覧


はじめに 昔のバラエティ番組を見返していると、今では笑えない場面に出くわすことがある。体型や容姿をネタにして笑いを取る芸人、失敗を延々とからかう演出。当時は爆笑していたのに、今見ると「これはちょっと...」と眉をひそめてしまう。 なぜ同じ映像なのに、昔は面白くて今は面白くないのだろう。笑いとは一体何なのか。何が面白くて...

はじめに 朝、SNSを開くと「あなたに最適なニュースを選びました」と提示される記事一覧。それをクリックするのは、果たして自分の意思だろうか、それともアルゴリズムの誘導のままなのか。こうした場面は、ほんの些細な気づきかもしれないが、実はナッジの哲学的核心を映し出している。 ナッジは人々の行動を後押しする手法でありながら、...

はじめに 朝起きてスマートフォンを手に取ると、健康アプリが「今日はあと1000歩多く歩いてみませんか?」と勧めてくる。これはわずかな促しにすぎないが、無意識のうちに「やってみようか」という気にさせる力をもっている。こうしたささやかな誘導は、政治や経済、そして私たちの保健行動など、多くの場面で利用されている。いわゆる「ナ...

はじめに 「幸せになりたい」という望みは、私たちがごく自然に抱く願いです。しかし、その「幸せ」とはいったい何なのか。これを言葉で定義することは容易ではありません。さらに、「幸せ」を科学的に扱うとなると、いっそうハードルが高そうに思えます。 ところが近年の心理学や関連する学問分野では、人間が感じる「幸福感」を何とかして測...

はじめに 「人はなぜ幸せを求めるのか?」と聞かれたら、多くの人が「幸福になりたいのは当たり前」と答えるでしょう。でも、いざ「そもそも『幸せ』って何?」と問われると、答えに窮してしまうかもしれません。私たちは、より良い暮らしや心地よい感情を求める一方で、「本当にこれが幸せなのか?」と迷うことがあります。 古代ギリシアの哲...

はじめに:飽きはなぜやって来るのか? 熱心に取り組んでいた学習や仕事でも、ある段階に差しかかると「もう飽きた」「やる気が出ない」と感じてしまう瞬間があります。最初は「こんなに成果が出るなんて!」とワクワクしていたのに、いつのまにか退屈になってしまう。自分の根気が足りないのかと落ち込む方もいるかもしれません。 しかし脳科...

はじめに 私たちが日常生活で当たり前のように行っている「見る」「聞く」「考える」といった行為は、脳の中でどのように処理されているのでしょうか。最新の脳科学の視点によると、脳は単に外界からの情報を受け取っているだけではなく、絶えず「何が起こるか」を先読み(予測)し続けていると考えられています。この「予測と実際の食い違い(...

1.はじめに 一見すると魅力的で説得力ある話し方をしながら、時折、他者への共感がほとんど感じられない瞬間がある――これがサイコパスという存在に対する多くの人の印象です。短い会話だけなら「気さくで親しみやすい」と思える一方、ふと見え隠れする冷たさにどうしようもない違和感を抱くことがあります。しかも、その特性は場合によって...

はじめに 人間が社会で生きていく上では、相手の心を理解することが欠かせません。その土台となるのが、人間が持つ共感能力です。この共感能力には、ミラーニューロンネットワークと呼ばれる脳の仕組みが関わっていると考えられています。しかし、この学説にはいくつかの疑問も提起されています。今回の記事では、その疑問点について詳しく掘り...
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自己紹介

佐藤 洋平
脳科学リサーチャー、医学博士。筑波大学国際関係学類卒業。理学療法士を経て、人間と脳への関心から大学院に進学し、コミュニケーションに関する脳機能を研究。富山大学大学院生命融合科学研究科後期博士課程終了。
専門は認知・情動・コミュニケーションに関わる脳機能。脳科学リサーチ・コンサルティングを行い、研究者から上場企業まで学術支援を展開。日米を中心とした脳科学の知見普及を目指し、脳科学メディア『What is Man?』『Pondering Brain』を運営。「人間とはなにか?」をライフテーマに脳科学、心理学、哲学、社会学から多面的に考察している。
専門は認知・情動・コミュニケーションに関わる脳機能。脳科学リサーチ・コンサルティングを行い、研究者から上場企業まで学術支援を展開。日米を中心とした脳科学の知見普及を目指し、脳科学メディア『What is Man?』『Pondering Brain』を運営。「人間とはなにか?」をライフテーマに脳科学、心理学、哲学、社会学から多面的に考察している。
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