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N-power、テストステロン、強い男と免疫機能

政治史にしろ経済史にしろ、あるいは学術発展の歴史をみても、人の歴史を振り返れば、その殆どは争いです。

いかに自分の領土を広げるか、市場シェアを拡大するか、自分のミーム(言説)を流布させるか、

換言すればいかに自分の影響力を増大させるかというのが歴史のダイナミズムの源だと思うのですが、これは生理学的にはどのように捉えることができるのでしょうか。

男性ホルモンの一つにテストステロンというものがあります。

今日取り上げる論文は、このテストステロンと性格傾向、その他ホルモンとの間の関係について述べたものです。

ある集団の中で他者へ影響を与えようとする性格傾向はN-powerという言葉で示されるそうですが、この論文によると平常時のテストステロン濃度が高いほどN-powerが高いことが述べられています。

また競争に際してストレスがかかると体内では逃走ー闘争ホルモンであるコルチゾール(抗炎症作用があるが血糖値を上げ、免疫力を低下させる)とカテコールアミン(ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリン)が分泌されるのですが、

N-powerが高い個体というのはストレスがかかってもカテコールアミンの分泌のほうがコルチゾールの分泌を上回っていること、

また逆にN-powerが低い個体はコルチゾールの分泌のほうが上回っていることが述べられています。

成功を具体的にイメージすることで成功しやすく成るというのはテストステロンが分泌されやすくなるせいかなと思ったり、

あるいは頑張る途中で心身を壊してしまうのはコルチゾールを上回るカテコールアミンを分泌できない弱い個体だからかなと思ったりしました。

 

ポイント

N-powerという概念がある。これはグループの中でどれだけ他者に影響を与え、自己の能力を誇示しようとする傾向であるが、平常時のテストステロンの濃度が高いほど、このN-powerが高い。

また競争に際してはともに闘争ー逃走ホルモンであるコルチゾールとカテコールアミンの両方が分泌されるが、N-powerの高い個体はカテコールアミンの分泌のほうが高く、低い個体はコルチゾールの分泌のほうが高い。

女性においてはエストラジオールがテストステロンと同様の働きをしている可能性がある。

 

補足コメント

ある案件を頂いた関係で摂食障害の本をいろいろに読む。女性がほとんどとのことだが、性格傾向を考えると自分が女性だったら案外摂食障害になっていた可能性は高いんじゃないかと思ったりする。

なにか数字に落とし込めるような目標設定するのが好きで、それにむかってストイックに努力する自分が好きだ。

数字は外部化してあるものの、本質的には全ての戦いは自分との戦いで自分をどれだけ管理できるかにかかっていると思ってもいる。

最近、PDCAってやっぱり大事かなと思い、それ専用の手帳を買い込み、目標や目標値、今週のゴールなどを書き込む。

ゴールや目標を見るたびにテンションが上がる。これはテストステロンの分泌が促されているのだろう。

ゴールの達成に向かって様々な競争に身を晒すも、あまりに前のめりすぎて時に心身の体調を崩したりもする。これはストレスに際しコルチゾールの分泌がカテコールアミンよりも高いからだろう。

この年になっても転んだり擦りむいたりして、自分の心と体の使い方、歩き方のようなものを学んでいく。

人や動物の奥深くに仕込まれた成長欲求は諸刃の剣で、これとダンスを踊るのは案外至難の業なのかなと思ったりです。

 

 

 

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