リハビリテーション
リハビリテーションの記事一覧
半側空間無視と視線の動き 半側空間無視を臨床場面で評価するときにスクリーニング的に使うものに線分二等分試験というのがあります。 これは簡便ではあるのですが、評価の精度としてはいまいちすぐれないことも報告されていますが、 半側空間無視患者はこの課題においてどのような方略を使ってどのように視線を動かしているのでしょうか。 ...
脳梁とセル・アセンブリの関係とは? 脳というのは大脳だけで数百億個、小脳も入れると千数百億個の神経細胞からできていますが、 この無数の神経細胞は単独で働いているわけではなく、夜空を彩る星座のようにそれぞれ繋がり合うことで機能しています。 しかしながらこれらのつながりは星座のように固定的なものではなく、 状況(例として物...
問題は左側だけなのか? 半側空間無視では左側を認識しづらくなるという症状が見られますが、そもそもこれはなぜなのでしょうか? なぜこのような症状が起こるかについては注意機能の問題が関係するというものやワーキングメモリの問題だというものもありますが、 今日取り上げる論文は、左半側空間無視には右方向へのサッケード(急速眼球運...
空間的な左右差とは関係のない注意症状と半側空間無視の関係とは? 半側空間無視というのは多くの場合左側の無視症状として現れ、日常生活全般に大きない影響を与えます。 それゆえ臨床的な検査にしても、その考察にしても、いかに注意が左側へ偏っているかというところへ着目しがちなのですが、 果たして半側空間無視というのは単に空間的注...
注意の瞬きと半側空間無視 注意の瞬きというのは聞き慣れない言葉ですが、 これは人が一度に知覚できる時間容量には限度があり、 具体的には一度目の視覚刺激が提示されてから400ミリ秒以内に提示された視覚刺激を認識できなくなるような現象を指します。 下の図でいうとT1とT2の間が400ミリ秒以内だとT2が認識できなくなるよう...
半側空間無視の責任領域はどこか? 半側空間無視というのは複雑な病態で、これに関わる脳領域も様々です。 それゆえ決定的な責任領域というのは判断しづらいのですが、それでもどこか鑑別する上で参考になるような領域というのはあるのでしょうか。 今日取り上げる論文は、5名の左半側空間無視患者を対象に神経心理学検査とCT画像による検...
視覚情報処理システムと半側空間無視 脳というのは昔の人が考えたように単独の領域がそれぞれ独立して働くようなものではなく、 いろんな領域が繋がり合うことでいろいろな機能が現れ出てきます。 それは何かを見たり聞いたり動いたり考えたりですが、こういった機能を生み出すつながりにはいくつか種類があります。 一つは解剖学的連結と言...
半側空間無視はどの領域の損傷から生じるのか? 脳は広範なネットワークとして構成されており、それゆえ脳の異なる場所が同じ症状を引き起こすことがしばしばあります。 臨床場面でも遭遇することが多い半側空間無視は、頭頂葉や前頭葉といった視覚とは直接的な関わりがなさそうな領域の損傷で生じることがありますが、これは果たしてどのよう...
驚き/注意/認知の関係とは? わたしたちは日々様々なものを認知しながら一日を過ごします。 おそらく目に触れるものというのは数千から数万の情報に当たると思うのですが、それでも驚きを持って目に入ってきたものというのは、その顔にしろ形にしろはっきり捉えることができると思うのですが、 この驚きの感覚が認知に与える仕組みというの...
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自己紹介
佐藤 洋平
脳科学専門のコンサルティング・レポート作成を手掛けるオフィスワンダリングマインド代表。 寄稿数3,000本超、登録者12,000人超を誇る日本最大の脳科学ブログ 『脳科学 心理学 リハビリテーション』管理人。
筑波大学国際関係学部卒業後、現在、富山大学大学院医学博士課程にて心と身体の関係についての研究に従事。
専門は認知・情動・コミュニケーションに関わる脳機能についての分野。「ヒトとはなにか?」をライフテーマに脳科学、心理学、社会学から多面的に考察。
現在、日米における脳科学の知識普及を目的に『What is Man?ー脳科学、心理学、 たまに哲学ー』、『Pondering Brain』の運営、執筆を行う。
筑波大学国際関係学部卒業後、現在、富山大学大学院医学博士課程にて心と身体の関係についての研究に従事。
専門は認知・情動・コミュニケーションに関わる脳機能についての分野。「ヒトとはなにか?」をライフテーマに脳科学、心理学、社会学から多面的に考察。
現在、日米における脳科学の知識普及を目的に『What is Man?ー脳科学、心理学、 たまに哲学ー』、『Pondering Brain』の運営、執筆を行う。
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