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驚き/注意/認知の関係とは?

わたしたちは日々様々なものを認知しながら一日を過ごします。

おそらく目に触れるものというのは数千から数万の情報に当たると思うのですが、それでも驚きを持って目に入ってきたものというのは、その顔にしろ形にしろはっきり捉えることができると思うのですが、

この驚きの感覚が認知に与える仕組みというのはどのようなものなのでしょうか。

今日取り上げる論文は、画像/文字認知をしている覚醒段階と注意や認知に関わる脳活動の関係について調べたものです。

実験では被験者にディスプレイ上に示された画像/文字情報(通常刺激82%、新奇刺激18%)を判断させる課題を行わせ、その時の脳活動について機能的MRIと脳波測定の二重測定で調べています。

また被験者の覚醒段階については脳波から得られた事象関連電位をもとに段階づけています。

結果を述べると、覚醒段階が上がるに連れトップダウン的な注意に関わる背外側前頭前野と頭頂葉の活動が高まること、

また覚醒段階が上がるに連れ、対象の認知に関わる領域である下側頭葉の活動が高まるのですが、この活動の高まりは前述の背外側前頭前野と頭頂葉の活動に仲介されていることが示されています。

覚醒段階:Arousal

背外側前頭前野:DLPFC

頭頂葉:Par

下側頭葉:IT

 

つまり

覚醒段階が高まる

注意機能が高まる

認知機能が高まる

という流れがあるようで

リハビリテーションの現場でも認知機能を促すためにはまず覚醒レベルを上げなければいけないのかなと思ったり、

あるいは覚醒レベルが高くても注意機能が十分に機能していなければ認知機能を促すことが難しいのかなと思ったりしました。

 

参考URL:Where arousal meets attention: a simultaneous fMRI and EEG recording study.

この機能的MRI研究では、3つの条件、すなわち検出、観察、および安静の間に大脳皮質における覚醒と注意の間の相互作用に関わる領域を探索した。覚醒測定値は、機能的MRIと共に連続的に記録されたEEG低周波(5〜9.5Hz)から得られた。条件がどうであれ、覚醒は右背外側前頭前野および上頭頂皮質の機能MRIシグナルと正の相関があり、注意の維持に関与する領域が密接に重なっていた。下側頭領域もまた検出中の覚醒との相関を示したが、経路分析は、前述のネットワークのトップダウンの影響を通して、この影響が間接的であり得ることを示唆している。ただし、これらの視覚処理領域は、覚醒とパフォーマンスの間の相関関係を説明することができる。最後に、内側前頭皮質、前頭弁蓋部、および視床は覚醒と逆相関していたが、それらは検出および観察の間だけであった。このことからこれらの領域は覚醒状態の調整に関わっていることが考えられた。

 

 

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