コミュニティの幸福とは何か?
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幸福な社会とはなにか?

雑誌やテレビ、インターネットを見ているとしばしば幸福な都道府県ランキングや幸福な国ランキングというものが特集されていますが、

はたして幸福なコミュニティとはどのようなものなのでしょうか?

というか、これを読んでいるあなたはひょっとしたら東京の真ん中に住んでいるかもしれませんし、あるいは周囲数百人が全員顔見知りというスモールタウンに住んでいるかもしれませんが、

果たしてあなたのコミュニティは幸福でしょうか?

もうすこし分かりやすい言葉で言うなら、あなたの住んでいるところはいい感じ(Well-being)のところでしょうか、それともそうではない(Ill-being)でしょうか?

今日取り上げる論文は、コミュニティのWell-beingを評価する方法についてのレビュー論文になります。

この論文によるとコミュニティのwell-beingを構成する要素として

人的領域:身体的・心理的状態

経済的領域:生活水準・財務状態・家屋水準(持ち家率・居住面積など)

環境的領域:インフラ(ガス・水道・電気・道路など)・安全性・地勢的要因(天候や地形)・環境の質の高さ

社会的領域:隣人・市民的な関わり・ボランティア

という基本的な4つの評価領域があること、

さらにコミュニティのWell-beingを分けて考えると

というように分けられること、

これはつまりコミュニティ全体がいい感じ(Well-being)であっても個人の幸福が犠牲になるようなコミュニティは全体的なWell-beingを下げること

さらにWell-beingというのは、家を持っていたり貯金額などの客観的な数字で必ずしも表せるものではなく、

主観的な要因(カネはないけど毎日がハッピー、もしくはその逆)もあるわけで

Well-beingを評価するときには客観的な評価では片手落ちになること、

さらにコミュニティの中での関係性がギスギスしていたりすると、これまたコミュニティのWell-beingが下がるので

個人間の関係性がどの程度いい感じなのかを指標に入れ込む必要があることも述べられています。

こういった上記の概念を考慮した評価バッテリーも非常に数多くあるようで

幸せの評価というのは実に難しなと思いました。

参考URL:Indicators and Community Well-Being: Exploring a Relational Framework

 

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