社会性 幸せのバイオマーカー:自律神経とホルモンが明かす「感じる幸福」と「測れる幸福」 はじめに 「幸福は測れるのか?」――少し不思議な問いかもしれませんが、近年は研究の世界でも真剣に議論されています。たとえば心拍のリズムや、呼吸の安定度、ホルモンの増減。もしこうした生理現象に「幸せのサイン」が隠れているとしたら、数字で自分の幸福度を確かめられるかもしれないのです。 もちろん、幸福という感覚は人によっても... 2025年4月20日 佐藤洋平
社会性 「強い互恵性」の心理学:支援行動における暗い側面 はじめに 人間には助け合う心がある。困っている人がいれば手を貸し、余っているものがあれば分け与えることもある。この助け合いの心は心理学では「互恵性」と呼ばれるが、人間の互恵性は他の動物と比べて一線を画している。なぜならヒトは自分に余裕がないときでも仲間を大事にしようとするからだ。 例えば、ヒトは身銭を切って人助けをする... 2024年10月16日 佐藤洋平
社会性 所属欲求と社会的排除の生理学 はじめに 人は社会的な動物である。 社会を離れ、独りで生きていくのは難しい。 確かに、インターネットの発展により、他人に頼らずに生活することは可能になった。しかし、人の心は孤独に耐えられるようには作られていない。心理学の観点から見ると、人間には「所属欲求」があることが知られている。この欲求は、社会のどこかとつながってい... 2024年8月24日 佐藤洋平
脳科学 所属欲求の心理学:なぜあなたは独りでいられないのか? はじめに 人間は独りでは生きていくことができない。 誰かと一緒にいたい、どこかとつながっていたいという欲求があり、これが満たされないと心身に不調をきたす。心理学的にはこの欲求は「所属欲求」と言われており、睡眠欲や性欲と同じように、人間の基本的な欲求の一つだと考えられている。 今回の記事では、この「所属欲求」についての心... 2024年8月18日 佐藤洋平
社会性 ラブホルモン:その種類と効果について はじめに 愛は複雑な感情である。子供を愛おしいと思う感情も愛であるし、パートナーに対する狂おしい愛もまた愛情である。しかしこういった愛情はどのような仕組みで生まれるのだろうか。今回の記事では愛に関係するホルモンについて詳しく説明したい。 愛の種類 愛は人間にとって普遍的な感情体験であるが、その内実は一様でない。心理学の... 2024年4月27日 佐藤洋平
脳科学 精神疲労の脳科学:なぜ頭を使いすぎると疲れるのか? はじめに 人間生きていると、どうしても無理をしなければいけない時が来る。いっときの無理であれば、少し休めば回復することもできるが、これが続くと慢性的な疲労となって身動きが取れなくなることもある。疲労については身体的な疲労と精神的な疲労に分けることもできるが、今回の記事では精神的な疲労について、その定義と脳科学的メカニズ... 2024年2月18日 佐藤洋平
脳科学 マゾヒズムの心理学:なぜ痛みが快楽になるのか? はじめに 世の中には様々な性癖がありますが、その中でもマゾヒズムというのは倒錯している点で際立っています。マゾヒズムでは痛みや侮辱に喜びを感じるそうですが、なぜネガティブな刺激がポジティブな感情を生むのでしょうか。今回の記事では、そのメカニズムに触れた総説論文を元に考えてみたいと思います。 心理学的・生理学的枠組み 下... 2023年12月9日 佐藤洋平
脳科学 サディズムの脳科学:サディストは感受性が高い? はじめに 暴力を振るうのは何も人間の専売特許ではない。クマもイヌも必要に応じて獲物やライバルに暴力を振るうことがる。しかし人間の暴力は時に喜びを伴うものもある。怒りから暴力を振るうわけではなく、他人が苦しむのを見て喜ぶために暴力を振るうことがる。このような心理的傾向はサディズムとも呼ばれているが、これはいったいどのよう... 2023年11月25日 佐藤洋平
脳科学 悲嘆の生理学:大事な人の喪失で何が起こるのか? はじめに 愛する人との別れはしばしば強い悲しみを引き起こします。通常であればこのような悲しみは数ヶ月で軽減するのですが、およそ1割のケースでは1年以上立っても強い悲嘆感から立ち直れないことが知られています。このような状態は精神医学的には複雑性悲嘆(遷延性悲嘆症)と呼ばれていますが、生理学的にはどのようなものとして捉える... 2023年9月16日 佐藤洋平
生理学 行為についての依存症:恋愛、宗教、ビジネス、インターネット はじめに なにかに夢中になれる人生というのは意義深い。しかし、これも度がすぎると人生を台無しにしてしまうこともある。仕事や恋愛などがいい例で、最近ではSNSやオンラインゲームに夢中になりすぎて困るという話も聞く。今回の記事では、依存症の中でも行為依存と呼ばれるものを取り上げる。これは、なにかしらの行為に対して依存するも... 2023年7月23日 佐藤洋平