脳科学の記事一覧
右視床病変後に見られた自己中心イメージに限局した半側空間無視の症例 半側空間無視というのは多くの場合、右半球損傷で頻繁に起こり、左側の視覚的認知機能が低下する病態ですが、 よく示されるエピソードに実際に見ているものだけでなく、想像上のイメージにおいても半側の視空間の情報がカットされるというものがあります。 今日取り上げ...
背側視覚経路と腹側視覚経路、半側空間無視の関係とは? 私達は日々色んなものを「見て」生きていますが、よくよく考えてみると、目に入ってくる情報というのは多彩です。 例えば飛んでくるボールの事を考えても、 それがどんな形をしているのか、どんな色をしているのか、どんなふうに動いているのかというのは物理学的には異なる情報なので...
あなたの患者さんは見るだけ、聞くだけ、動くだけではない 私達人間というのは生まれてから死ぬまで絶えず何かに向かって動き続けようとする存在です。 赤ん坊であればミルクを求めて乳首を探索し ハイハイできるようになれば、後追い行動に見られるように保護者を探索し、 長じて目に見えないものの価値を信じるようになれば、地位や金銭、...
志向性と半側空間無視、脳内システムの関係とは? あなたが認めるにしろ否定するにしろ、おそらくあなたは何らかのココロ、あるいは意識というものを持っています。 しかしながらこの意識というものはなにものなのでしょうか。 意識が何かというのは様々な議論がありますが、一つの考え方として意識は矢印を持っているというものがあります。...
明るさ、数の多さ、大きさを自由に見た場合の視覚的知覚の非対称性 私達の視覚的意識というのはまっすぐきれいなわけではなく、 どちらかというと左側を重く見るような偏りがあります。 それゆえ半側空間無視の評価で使う線分二等分課題を健常者で行うと左寄りになったりしますが、 なぜわたしたちの脳は左側を重視してしまうのでしょうか。...
半側空間無視の解剖 半側空間無視の責任領域については様々な議論があるようです。 ある人は上側頭回が大事だと述べ、 あるいは右の下前頭回が大事だという人もおり、 もっとも言及されているのは下頭頂小葉だったりするのですが、 いったい本当のところ、どこが最も大事なのでしょうか。 今日取り上げる論文は、右半球損傷で半側空間無視...
老齢および新生世界サルにおける皮質、視床、および視蓋の視覚構造のノルアドレナリン作動性およびセロトニン作動性神経支配 何事にも例外があるといえ、基本的に運動ができるヒトというのは元気な人が多いような気がします。 特にマラソンや短距離走といった孤独な競技と比べて、ボールを使うような競技ではとりわけ元気な人が多いと思うので...
ヒト頭頂皮質における空間的更新 私達の目はじっといるわけではありません。 たとえあなたが見ている視野がそれほど変わらなく、同じ画像を見ていると思っているとしても、 その実あなたの眼球はごく短時間のうちに、右や左、上や下というようにビュンビュン移動しては留まり、またどこかへビュンビュン移動しては留まりというように高速移動...
異なる基準フレームにおける視空間処理の神経基盤:半側空間無視からのエビデンス 私達の視覚認識というのは随分複雑にできていて一様ではありません。 一般に何かを見る時には自己中心(自分を中心として右か左か、上か下か)座標、 あるいは対象中心(視覚対象を中心として右か左か、上か下か)座標があると考えられており、 これは電車に...
キーワードを入力してください
自己紹介
佐藤 洋平
脳科学専門のコンサルティング・レポート作成を手掛けるオフィスワンダリングマインド代表。 寄稿数3,000本超、登録者12,000人超を誇る日本最大の脳科学ブログ 『脳科学 心理学 リハビリテーション』管理人。
筑波大学国際関係学部卒業後、現在、富山大学大学院医学博士課程にて心と身体の関係についての研究に従事。
専門は認知・情動・コミュニケーションに関わる脳機能についての分野。「ヒトとはなにか?」をライフテーマに脳科学、心理学、社会学から多面的に考察。
現在、日米における脳科学の知識普及を目的に『What is Man?ー脳科学、心理学、 たまに哲学ー』、『Pondering Brain』の運営、執筆を行う。
筑波大学国際関係学部卒業後、現在、富山大学大学院医学博士課程にて心と身体の関係についての研究に従事。
専門は認知・情動・コミュニケーションに関わる脳機能についての分野。「ヒトとはなにか?」をライフテーマに脳科学、心理学、社会学から多面的に考察。
現在、日米における脳科学の知識普及を目的に『What is Man?ー脳科学、心理学、 たまに哲学ー』、『Pondering Brain』の運営、執筆を行う。
記事一覧
ブログをメールで購読
29人の購読者に加わりましょう
カテゴリー