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志向性と半側空間無視、脳内システムの関係とは?

あなたが認めるにしろ否定するにしろ、おそらくあなたは何らかのココロ、あるいは意識というものを持っています。

しかしながらこの意識というものはなにものなのでしょうか。

意識が何かというのは様々な議論がありますが、一つの考え方として意識は矢印を持っているというものがあります。

オレンジを見るにしろ、パソコンのディスプレイを見るにしろ、あるいは今日の晩ごはん、友人、同僚のことを考えるにしろ、私達の意識というのは常に何か対象物を持っており、そちらのほうに意識が向いています。

このように意識が何らかの方向性を持つという性質は、志向性と言う言葉で説明されることが多いのですが、

私達が何かしらの対象を見るときにもこの志向性が働いています。

しかしながらこの志向性を含む視覚認知ネットワークは脳の中でどのような仕組みで働いているのでしょうか。

今日取り上げる論文は、視覚的認知システムと半側空間無視の関係について論じたものです。

この論文によると、以下の図のように視覚的認知というのは様々なシステムの複合体としてなりたっており、

これらいずれか、もしくは複数のシステムがうまく機能しなくなることによって、様々な半側空間無視の病態が生じるのではないかということが述べられています。

この図を見る限り、やはりベースになるのは覚醒状態なのかなと思いました。

 

参考URL :A Cortical Network for Directed Attention and Unilateral Neglect

ポイント

我々は何らかの志向性を持って外部の視覚対象に関わりを持つ。

そのためには脳内の様々な領域が関与するが、半側空間無視はこれらの領域の機能不全として捉えることができる。

後部頭頂葉は空間表象、前頭葉は運動表象、帯状皮質はモチベーション、脳幹網様体は覚醒に関わり、これらの構造が相互に関係する中で外部への意図、志向性、運動が成立している。

 

補足コメント

我が家には上から順に7歳、2歳、3ヶ月のこどもが3人いるが、子供の行動というのは人間の基本的な認知メカニズムを考えるのに結構役に立つ。

3ヶ月の次男の視覚と身体が結びついているのは頸部と口唇なのか、おっぱいを吸おうという強い意図のもと、その体を動かす。

2歳になったばかりの娘はしきりに色んなものを破いたり、投げたり、壊したがる。あたかも自分の手が世界とどのような関係を持てるのか試しているようだ。

7歳の長男は、長女や次男にあれこれちょっかいを出して遊んでいる。関わる対象、操作しようとする対象があたかもモノからヒトに移り、どのような関係を持てるのか試しているようにも見える。

人間が持つ意思と欲望と関係の対象というのは様々で面白いなと思います。

 

 

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