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コネクティビティとはなにか?

 

脳というのはよく言われるように無数の神経細胞から構成される巨大なネットワークです。

 

現代では情報がSNSを介して一瞬で世界中に拡散することがありますが、これと同じように脳内でも様々な情報が脳内ネットワークを介して脳の様々な場所へ届けられます。

 

コネクティビティというのは聞き慣れない言葉ですが、これは脳内の様々な部分がどのようにつながっているかを示すようなもので、

 

例えば視覚情報であったら、サッカーボールがフィールドの後ろから前へ、もしくは前から後ろへ順繰りでパスが回されるように

 

後頭葉⇔頭頂葉前頭葉

 

もしくは

 

後頭葉側頭葉前頭葉

 

のような流れで情報が回されることがあり、こういったつながりがコネクティビティと呼ばれています。

 

自閉症スペクトラム障害では認知機能にしばしば強い偏りを生じますが、様々な研究からこの認知機能の偏りは脳内コネクティビティの問題であると考えられていました。

つまり脳の中で情報がコネクティビティに問題があり、情報が脳の中でうまく伝わらないのではないかという立場で論じられていました。

 

新たな解析手法による自閉症スペクトラム障害のコネクティビティ解析

今日取り上げる論文は新たな解析手法を用いて、自閉症スペクトラム障害のコネクティビティの特徴を捉え直したものです。

 

実験では2歳から5歳の定型発達児31名と2歳から411ヶ月までの自閉症スペクトラム障害児を対象に人の顔や車の画像などを見ているときの脳波を測定し、そのコネクティビティを精緻に測定できるある手法で調べています。

 

結果を述べると定型発達児と比べても自閉症スペクトラム障害では視覚的認知に伴うコネクティビティは決して弱くはなく、むしろ場合によっては強いことが示されています。

 

著者らは、自閉症スペクトラム障害児でコネクティビティが強いにもかかわらず認知機能に偏りが生じる原因としてコネクティビティのダイナミクス(力動性)に問題があるからではないかということを論じています。

 

力動性というとイメージが湧きにくいのですが、水が流れるときには障害物がなければスムーズに流れていきますが、途中くぼんだり狭くなったりしている所があれば、水の流れによどみや停滞が生じ、うまく流れていかないことがあります。

 

これと同じように自閉症スペクトラム障害ではある部分では流れが良い(コネクティビティが強い)のですが、全体の流れで見たときにスムーズに流れていないために、認知機能に偏りが生じるのではないかということが述べられています。

 

いろんな考え方があるなあと思いました。

論文URL:

The Imaginary Part of Coherency in Autism: Differences in Cortical Functional Connectivity in Preschool Children

 

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