社会性 恋の痛みの脳科学 はじめに 人は誰しも心の痛みを避けたいと願うが、人生では避けられない苦しみもある。中でも失恋は心に大きな傷を残す。この失恋による「心の痛み」はどのようなメカニズムで生じているのだろうか。 本記事では、失恋によってもたらされる心の痛みについて、脳科学的な観点から行われた研究を紹介する。失恋が脳に与える影響と感情の関連性を... 2024年5月12日 佐藤洋平
社会性 ラブホルモン:その種類と効果について はじめに 愛は複雑な感情である。子供を愛おしいと思う感情も愛であるし、パートナーに対する狂おしい愛もまた愛情である。しかしこういった愛情はどのような仕組みで生まれるのだろうか。今回の記事では愛に関係するホルモンについて詳しく説明したい。 愛の種類 愛は人間にとって普遍的な感情体験であるが、その内実は一様でない。心理学の... 2024年4月27日 佐藤洋平
社会性 ラポールの脳科学:ミラーミューロンシステムとメンタライジングシステム はじめに 理学療法士として臨床現場に携わっていた時、しばしば課題となったのが患者さんとのラポール形成でした。ラポールとは一般的に互いの信頼関係を指します。リハビリテーションは決して簡単なものではなく、ある程度の努力を患者さんに求める場面があります。しかし、ラポールが構築されていないと、患者さんは治療に協力的になれません... 2024年4月7日 佐藤洋平
社会性 ラポールの心理学:関係構築のための方法論 はじめに その昔、リハビリの現場で働いていた頃、特に気を使っていたのは患者さんとの関係構築でした。限られた時間で患者さんの回復を促すためには、患者さんにもそれなりの努力して貰う必要があります。そういったとき、信頼関係ができていないと、やるべきことをやってもらえないので、特に最初の数回は治療以上に関係構築に気を配っていた... 2024年3月31日 佐藤洋平
脳科学 ときめきの脳科学:脳内報酬系での変化とは? はじめに 「ときめき」を感じるツボは人それぞれである。アイドルを見て胸が高鳴る人もいれば、私のように論文を見てキュンキュンする人もいる。しかし、ときめきを感じている時、脳の中では何が起こっているのだろうか。今回の記事では、ときめきで引き起こされる脳活動について調査した研究を紹介したい。 化粧品による脳活動の変化 人間は... 2024年3月24日 佐藤洋平
社会性 ときめきの心理学 はじめに 先日、あるイベントで初めてマニキュアというものを塗ってみた。なんてことはない透明なそれである。生まれて初めてマニキュアを塗ってすべすべしたその指を見た時、今まで経験したことのない不思議な感情が沸き起こるのを自覚した。ふと、これが女性が化粧で感じるとかいう「ときめき」なのかと思った。しかし、「ときめき」とはいっ... 2024年3月17日 佐藤洋平
社会性 説得の脳科学:脳から考える説得の仕方とは? はじめに 仕事にしても家庭にしても、誰かを説得するというのは簡単なことではない。しかし、人間は一体どんな時に説得されやすいのだろうか。またその時には脳の中でどのようなことが起こっているのだろうか。今回の記事ではこれらの点についてまとめてみたい。 説得に関わる脳領域 前帯状皮質:一人ぼっちを感じる脳 人の意見を変えさせる... 2024年3月10日 佐藤洋平
脳科学 精神疲労の脳科学:その回復方法とは? はじめに 精神疲労とは、頭や心の使い過ぎから来る疲れである。これは難しい課題に取り組み続けることで生じることもあれば、長時間の単調な作業で生じることもある。精神疲労も一時的なものであれば少し休めば回復できるが、慢性化すると回復にも時間がかかると言われている。今回の記事ではその神経メカニズムと評価方法、回復方法についての... 2024年2月25日 佐藤洋平
社会性 文化と脳の関係性:文化神経科学 はじめに 県民性や国民性というものがあります。たしかに地域によって住人の振る舞いや気質に特徴があるとは思いますが、なぜそのようなことが起こるのでしょうか。一節によると、人間には文化的価値観に適応する遺伝子があり、それゆえ人は置かれた環境に染まりやすいとも言われてます。文化による脳活動の違いを調べる学問領域は文化神経科学... 2024年2月3日 佐藤洋平
脳科学 原理主義の社会心理学:何があなたを原理主義者にするのか? はじめに 原理主義とは、聖典に書かれていることが全てであり、それ以外の言説は認めないという考え方である。しかし、この原理主義が出てきたのはつい最近である。科学が幅を利かせ、宗教も世俗化していく中で、カウンターカルチャーのように20世紀初頭に出てきたのが原理主義である。しかし、この原理主義とはどのようにして定義できるのだ... 2024年1月28日 佐藤洋平