社会性 アイデンティティの脳科学 はじめに 「私とはなにか?」というのは考えてみれば、なかなか難しい。 私は様々な言葉で定義できる。私は優しい、私は日本人である、私は父親である、私は・・・と延々と続いていくが、こういった一揃いの信念は「アイデンティティ」と呼ばれる。しかし、このアイデンティティは脳科学的にはどのように説明できるのだろうか。またこれは私達... 2024年9月8日 佐藤洋平
社会性 所属欲求と社会的排除の生理学 はじめに 人は社会的な動物である。 社会を離れ、独りで生きていくのは難しい。 確かに、インターネットの発展により、他人に頼らずに生活することは可能になった。しかし、人の心は孤独に耐えられるようには作られていない。心理学の観点から見ると、人間には「所属欲求」があることが知られている。この欲求は、社会のどこかとつながってい... 2024年8月24日 佐藤洋平
社会性 性格は脳でわかるか?ビッグファイブモデルと脳の関係 はじめに 人間の心はどこに宿るのだろうか。昔の人はそれを心臓にあると考えたし、現代では脳にあると考えられている。では脳のことを調べれば人間の心も本当に分かるのだろうか。近年、脳の情報から人間の性格類型を読み取ろうとする試みが行われている。この記事では脳と性格の関係についての研究をいくつか紹介したい。 ビッグファイブモデ... 2024年7月20日 佐藤洋平
社会性 地位財の脳科学:なぜあなたはそれを欲しがるのか? はじめに 地位財という言葉がある。これは自分の地位を示すような財のことである。高級車や高級マンション、衣服や宝飾のハイブランド品などがこれにあたる。 それに対して、非地位財は、生きていくうえで本質的に大事になってくる財である。例えば健康であることや、円満な家族関係、なにかあれば助けてくれる友人などはお金では買えないが、... 2024年7月14日 佐藤洋平
社会性 好きと欲しいの脳科学:愚かな行動と賢い行動の違いとは? はじめに 意識ってなんだろうとぼんやりと考えることがある。 嬉しかったり、悲しかったり、何かを企んだりと、消えては現れるその意識である。この意識とは一体どのようなものなのか。 哲学の本をめくると、そこには志向性と書かれてある。どんな意識であれ、向きがあるというのだ。りんごを見ているときには、意識はりんごの方を向いている... 2024年6月10日 佐藤洋平
社会性 「好き」と「欲しい」の脳科学 はじめに 人間、やめたくてもやめられないものがある。お酒や煙草などもそうだが、腐れ縁のような人間関係や、SNSやネットニュースなどもそうかもしれない。しかし、なぜ私たちはやめたいものをやめられないのだろうか。 実は脳の中には「好き」を司る部分と「欲しい」を司る部分がある。この2つは重複しつつも、ズレていて、それゆえ「好... 2024年6月2日 佐藤洋平
社会性 報酬系の進化と変化:なぜ高齢者は騙されやすいのか? はじめに 私達は欲望の生き物である。食欲がなければ餓死してしまうし、性欲がなければ子孫を残すことができない。欲望なくしては私達は生き延びることも命をつなぐこともできないのだ。人間の脳にはこれらの欲望を支える「報酬系」と呼ばれる仕組みがある。しかし、これは進化的に考えた場合、どのようなものなのだろうか。また一生の間にどの... 2024年5月26日 佐藤洋平
社会性 恋の痛みの脳科学 はじめに 人は誰しも心の痛みを避けたいと願うが、人生では避けられない苦しみもある。中でも失恋は心に大きな傷を残す。この失恋による「心の痛み」はどのようなメカニズムで生じているのだろうか。 本記事では、失恋によってもたらされる心の痛みについて、脳科学的な観点から行われた研究を紹介する。失恋が脳に与える影響と感情の関連性を... 2024年5月12日 佐藤洋平
社会性 ラブホルモン:その種類と効果について はじめに 愛は複雑な感情である。子供を愛おしいと思う感情も愛であるし、パートナーに対する狂おしい愛もまた愛情である。しかしこういった愛情はどのような仕組みで生まれるのだろうか。今回の記事では愛に関係するホルモンについて詳しく説明したい。 愛の種類 愛は人間にとって普遍的な感情体験であるが、その内実は一様でない。心理学の... 2024年4月27日 佐藤洋平
社会性 ラポールの脳科学:ミラーミューロンシステムとメンタライジングシステム はじめに 理学療法士として臨床現場に携わっていた時、しばしば課題となったのが患者さんとのラポール形成でした。ラポールとは一般的に互いの信頼関係を指します。リハビリテーションは決して簡単なものではなく、ある程度の努力を患者さんに求める場面があります。しかし、ラポールが構築されていないと、患者さんは治療に協力的になれません... 2024年4月7日 佐藤洋平