半側空間無視の評価ではどの方法を使うべきか?
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半側空間無視における評価方法とその敏感性

半側空間無視は臨床上頻繁に遭遇する病態であり、それゆえ評価する頻度も高いと思うのですが、

この半側空間無視には様々な評価方法があります。

臨床場面では限られた時間の中でできるだけ正確な評価を行うことが求められますが、半側空間無視の評価ではどのようなものが最も敏感に病態を捉えることができるのでしょうか。

今日取り上げる論文は、脳卒中患者80名を対象に半側空間無視の標準検査であるBIT(行動性無視検査)に含まれる様々な半側空間無視評価を行い、その敏感性について調べたものです。

比較対象となったのは

線分抹消試験・文字抹消試験・星印抹消試験・模写試験・線分二等分試験・想像描写試験

なのですが、

もっとも敏感に半側空間無視を検出できたものとしては、図の中から小さな星だけを選んで抹消していく星印抹消試験が100%の確率で半側空間無視患者を検出できたこと、

また臨床場面でしばしば用いられる線分二等分試験は、わずか53%の敏感性であったことが示されています。

半側空間無視症状は代償的な方法で埋め合わせられることを考えると、やはりできるだけデリケートに症状を拾えるような評価方法が良いのかなと思いました。

上図URL:

https://www.google.com/url?sa=i&source=images&cd=&ved=2ahUKEwj9lKDlvrfiAhUFat4KHapaAO8QjRx6BAgBEAU&url=https%3A%2F%2Fwww.strokengine.ca%2Fen%2Findepth%2Fsct_indepth%2F&psig=AOvVaw3tzJ5gOQ_rDJExJkT-z4Vx&ust=1558901498713458

参考URL:Visuospatial neglect: underlying factors and test sensitivity.

 

【要旨】

しばしば一側の脳卒中(通常右半球)の結果として生じる視空間無視症状は機能的回復の予後不良と関係し多くの患者において治療抵抗性を示す。しかしながら視空間無視症状の性質と有病率に関する研究ははその定義と検査方法の問題から妨げられている。本研究では80名の脳卒中患者を対象にBITを用いて無視症状の有無とその重症度について評価を行った。この評価スケールに含まれている6つのサブスケールはそれぞれ相互に高い相関関係を示し、主成分分析においても全ての検査が同一の因子によって説明できることが示された。それゆえこの検査バッテリーのパフォーマンスから定義される無視症状の内容については堅牢なものであると言える。しかしながら個々の試験についてはその敏感性に大きな違いが見られた。星印消去試験は最も無視症状に対する敏感性に優れており、バッテリー全体のスコアにおいて健常者以下の成績を示した患者全てを正確に診断することが可能であった。

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