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右脳損傷虚血性脳卒中患者のリハビリテーションにおける半足空間無視の役割: 照合比較

半側空間無視という脳は右半球損傷で頻繁に見られる病態で

ADLに大きく影響を与えて自宅退院が難しくなることが多いのですが、半側空間無視がないケースと比べてどの程度違うものなのでしょうか。

今日取り上げる論文は、半側空間無視が患者の機能的予後に与える影響について調べたものです。

対象となったのは発症から一ヶ月前後の亜急性期の右半球損傷患者178名で、

これを半側空間無視がある群とない群に分け、入院時および退院時のADLおよび身体機能について評価を行っています。

また半側空間無視患者には机上の認知訓練を8週間に渡り1日1時間週5回行っています。

結果を述べると半側空間無視を有する患者は、入院時において尿失禁の頻度が高く、ADL、身体機能も有意に低かったこと、

また集中的な認知訓練を行ったにもかかわらず退院時も、半側空間無視のない群と比べてADL、身体機能の改善幅も少なかったことが示されています。

認知機能の訓練効果については、比較介入を行わなかったためはっきりとはわからなかったのですが、行わなかったらより症状が重篤になっていたのではないかということが述べられています。

半側空間無視というのは認知機能だけでなく、身体機能にも絡んで予後を重篤にするのかなと思いました。

 

参考URL: The role of unilateral spatial neglect in rehabilitation of right brain-damaged ischemic stroke patients: a matched comparison.

 

補足コメント

生きるということはどういうことなのかよく考える。

あるいは幸せに生きるでもよい、良い人生を送るでも良い。

幸せになりたくない人はいない。

すべての仕事は人を幸せにするためにある。

幸せとはなんだろうか?

生きていると患者さんを含め、いろんな人間を見る。

置かれた状況や環境に関わらず幸せそうな人もいれば幸せそうには見えない人もいる。

目標を持ち前に進んでいるのに、いつまで前に進んでも幸せそうに見えない人もいるし(わたしもおそらくその一人だと思う)、

現状維持やあるいは現状より後退しているにも関わらず、うまく受け流してそれなりに幸せそうな人もいる。

幸せとはなんだろうか?

稀代の投資家、ウォーレン・バフェットの言葉の受け売りだが、

成功とは欲しい物を手に入れること、

幸福とは手に入れたものを楽しむこと、

というのがある。

目標や欲望を持つことは大事だけど、おそらくそれは幸福とは並立しない。

なぜなら成功とは前に歩き続けることであり、

幸福とは上の定義に従えば、歩みを止めて立ち止まり、今の今を楽しむことなのだから。

かといって前に進まない人生も面白みがなく、

おそらく前に進むことでより多くのものを得て、そこから多くの楽しみを得ることもできるだろう。

なので目標や欲望を持つことも大事だろう。

どれくらいのバランスがいいのだろうか。

生きている時間の半分くらいは前に進むことに費やして、残りの半分くらいは立ち止まり今を楽しむことに振り向けるのがいいのだろうか。

あるいはこういった割合は人によって違うのだろうか。

一番理想的なのは遊び回って知らぬ間に発達する子供のように、行為自体が喜びであり成長であるのがいいのだろう。

ピカソは子供のように絵をかけることに一生を費やしたともいうけれど、

子供のように生きる技法を学ぶのに、人はしばしば一生を費やすのかなと思ったりです。

 

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